実家の片付けで楽器が出てきたときの、進め方の手順
これ、売れるものなんでしょうか。
押入れの奥から出てきたギターケースを開けたとき、たいていの人が最初に浮かべる疑問がこれです。弦は錆びている。ケースの内側は少し湿っている。何年前のものかも分からない。
判断がつかないまま、とりあえず元の場所に戻す。片付けはそこで止まります。
順番を決めておけば止まりません。この記事はその順番の話です。
手順1|「誰のものか」を先に確認する
値段の話より前に、ここを済ませてください。
本人がまだ元気で、単に使っていないだけなら簡単です。本人に聞けば済みます。
難しいのは、故人のものだった場合です。
法律の話をすると、故人の持ち物は相続の対象になります。片付けを担当している人が一人で処分を決めると、後から別の家族との間で話が拗れることがあります。
そして、もっと現実的な理由があります。
「そんなの捨てていいよ」と誰かが言ったとしても、その一言に全部の気持ちが乗っているとは限りません。あとになって「あれ、どうしたの」と聞かれる場面は、片付けの現場でよく起きます。
写真を1枚撮って、家族のグループに送る。それだけで済む確認です。
手順2|メーカーと型番を控える
査定額を左右する情報の大半が、ここに集約されています。逆に言えば、これが分からないと誰も正確な値段を出せません。
ギター・ベースは、ヘッド(糸巻きが付いている先端部分)の表側にメーカー名。型番とシリアル番号は、ヘッドの裏、ネックとボディの接合部、または本体内部のラベルにあります。
アンプ・オーディオ機器は、背面か底面のシールに型番があります。電源プラグの近くを探してください。
管楽器は、ベル(音が出る開口部)の周辺に刻印があります。
見つかったら、スマホで撮っておきます。読み取れない場合は、その旨も含めて査定時に伝えれば問題ありません。
手順3|値がつきやすいか、当たりをつける
正確な相場は査定でしか出ませんが、傾向はあります。
値がつきやすい傾向のもの
- メーカーとモデルがはっきり分かるもの
- 国内外の有名ブランドのもの
- 製造年が古くても、状態が保たれているもの
- ケース・付属品・保証書が揃っているもの
値がつきにくい傾向のもの
- ノーブランドの入門用セット
- 大きく破損しているもの
- コピー品(買取対象外になります)
ここで注意があります。「古いから価値がない」とは限りません。楽器とオーディオは、年代が古いほど評価されるものが一定数あります。この点は他のジャンルと逆で、判断を難しくしています。
分からないものを自分で決めつけない。これが片付けの現場でいちばん損をしない態度です。
手順4|運べるかどうかで、手放し方が決まる
ここまで来たら、あとは物理の問題です。
ギター1本なら、車に積んで店に持ち込めます。
アンプ、スピーカー、ドラム、電子楽器が混ざった時点で、話が変わります。重量と体積が、個人の輸送能力を超えるからです。
そして実家の片付けでは、たいてい複数点が同時に出てきます。押入れは一つの趣味の跡がまとまって残る場所だからです。
運べないなら、来てもらう方が早い。出張査定は、出張費も査定料も無料の業者が一般的です。金額に納得できなければ断って構いません。
実家が遠い場合はどうするか
離れて暮らしていて、片付けのために帰省しているケースです。
滞在できる日数が決まっているのが、この状況の難しさです。
出張査定を使う場合は、帰省の予定が決まった時点で先に申し込むのが現実的です。日程調整が必要なので、着いてから探し始めると間に合わないことがあります。
実家に親が住んでいて立ち会えるなら、そちらで受けてもらう方法もあります。ただし査定と買取には本人確認書類が必要になるため、誰が売主になるのかは事前に決めておいてください。
対象外になるものを、先に確認する
当サイトで紹介している買取サービスには、対象外の品目があります。
楽器では、ピアノ・電子ピアノ・キーボード・エレクトーン・オルガンなどの鍵盤楽器、および琴・三味線・尺八・太鼓などの和楽器。
オーディオでは、ミニコンポ・ラジカセ・イヤホン・ヘッドホン・カーオーディオ・Bluetoothスピーカー・スマートスピーカー・マイク。
対応していない地域もあります。沖縄県、宮崎県、北海道(札幌市を除く)、青森県と秋田県は冬季。
ピアノは特に注意が必要です。自治体によっては粗大ごみの排出禁止品目にも指定されていて、買取と処分の両方から外れます。ピアノ専門の業者を探してください。
判断は、確かめてからで間に合います
売るか、捨てるか。
この二択を、開けた押入れの前で即決する必要はありません。無料の査定を1回受けてから決めても、何も失われません。値がつかなければ、そこで粗大ごみに切り替えればいいだけです。
逆の順番だけは取り返しがつきません。粗大ごみの手数料券を買ってしまえば、その数百円は戻ってこないからです。
どちらを選ぶかは、金額を見てから決めてください。